相続・遺言関係
相続・遺言関係における代表的な取扱業務としては、以下のようなものがあります。
遺言書作成
通常なされる遺言には、自筆証書遺言と公正証書遺言があります。
遺言書は要式を欠くと遺言書自体が無効になってしまうことがありますので、将来相続人間で紛争が起こりそうな場合には、公正証書遺言の作成をお勧めします。公正証書遺言は、公証役場で公証人が関わって作成されますが、事前に、弁護士が段取りをしておくのが適当な場合が多いといえます。
また、自筆証書遺言についても、その書き方について、ご指導いたします。
遺言執行
遺言執行とは、亡くなった方の意思に従って、その遺言の内容を忠実に実行することをいいます。遺言書のなかで必ずしも遺言執行者を指定しておかなければならないわけではありませんが、遺産の内容が複雑な場合には、遺言執行者を指定しておけば、遺言の執行をスムーズに進めることができ、無用な紛争を避けることができます。
遺言書作成のご依頼の際、弁護士を遺言執行者として指定していただくこともできます。
遺産分割
遺産の分割について、相続人の間で合意に至ればその決着に従うことになりますが、合意に至らない場合には、裁判所に遺産分割調停の申立てをすることになります。
調停手続きは、調停委員という公平な第三者を交えた話し合いにより合意の成立を目指すものです。
調停によっても分割の合意が成立しなかった場合は、裁判所による審判手続きに移行します。審判手続きでは相続人の間で話し合いが行われることはなく、裁判所が遺産に属する物又は権利の種類及び性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮して、審判を下すことになります。
審判の内容に不服がある場合は、2週間以内に高等裁判所に対して、即時抗告の申立てをし、裁判上での争いに移行します。
遺留分侵害額(減殺)請求
遺留分とは、兄弟姉妹以外の相続人に対する法律上取得することを保障されている相続財産の一定の割合のことをいいます。
遺留分侵害額請求とは、遺留分を侵害された方が、贈与又は遺贈を受けた方に対し、相続財産に属する不動産や金銭等の返還を請求することです。遺留分減殺の意思表示が相手方になされると、当然に減殺の効果が生じるものとされていますが、法律上、減殺の効果が生じるとしても、当事者間で話し合いがつかない場合は、調停・訴訟手続きをとる必要がでてきます。
相続放棄
相続放棄とは、文字どおり、被相続人が残した財産の相続を放棄することをいいます。
相続放棄の手続きは、原則として相続が開始したことを知った日から3ヶ月以内に裁判所に相続放棄の申述書を提出して行いますが、相続放棄をすると、マイナスの財産だけではなく、プラスの財産を相続する権利も無くなりますので、慎重に手続きを行う必要があります。
相続問題については、①遺言書はあるのか、②相続人の範囲はどうなっているのか、③それぞれの相続人の相続分はどうなるのか、④遺産の範囲はどうなっているのか、⑤遺産の中に不動産等がある場合、その評価はどうなるのか、⑥被相続人から生前多額の贈与を受けた者がいる場合に、遺産分割手続きにおいてどのように考慮されるのか(いわゆる特別受益の問題)、⑦不動産等がある場合、具体的に遺産分割の方法をどのようにするのか、等の問題を一つ一つ整理しながら進めていくことになりますが、相続人同士の直接的な話合い等により、感情的対立が激しくなり、問題が深刻化・長期化してしまうことがあり得ますので、
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今、自分が元気なうちに、自宅不動産や預貯金、株式等の財産について、遺された家族が円満に相続できるように対策したい。
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自分の持っている財産については、そのすべてを長年にわたり連れ添ってきた妻に相続させたい。
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遺産について、どこに、どのような財産があるのか分からなくなった場合にどうしたらよいのか。
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亡くなった父に不動産や預貯金等の財産があり、相続人が複数いる場合に、どのような手続きで相続を進めていけばよいのか。
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事業を営んでいた父が亡くなってしまったが、多額の借金があるようだ。相続人は借金を払う必要があるのか。
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相続人のうち、長男だけが、亡き父から多額の贈与を生前に受けている。これから相続人間で遺産分割手続きをするが、長男への贈与については考慮されないのか。
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相続人間で遺産分割の話合いを行ったが、遺産の一部が被相続人の生前に一部の相続人に使い込まれているようだ。このような場合にどうしたらよいか。
等の相続問題についてお悩みの方は、一度ご相談いただくことをお勧めします。
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